サヨナラの桜

下校を告げるチャイムの音が遠くの方で繰り返している。
あの日僕等は、日が暮れるまで夜が来るまで語り合った。
君を乗せて遠回りしていた時に見付けた。
陽炎に浮かんだ桜に春の訪れを感じていた。

もう逢えないね。もう逢えないね。
瞼を閉じれば君の笑顔が写っている。
いつか僕からサヨナラと言える日が来るまで
過ごした日々、忘れないように 待っている。

雪の果も止み、澄んだ青空。開きかけていたアルバムの中、
目に飛び込んだ桜並木は散る事も無く咲き誇る。
誰も居ない教室の窓から外を眺めた。
「桜の花がきれいだね。」と、君は何度も呟いた。

このままでいいと、サヨナラじゃないと。
今が永遠になればいいと願っていた。
また逢える日まで、いつかの君に逢える日まで
変わらないで居られるようにと、信じている。

この僕の声が、声無き声が
君に聞こえるように心に問い掛けた。
もう逢えないけど、忘れないから・・・。
約束しよう、今日も明日も桜の季節が過ぎても・・・

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